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会社の若者(といっても30代だが)たちに聞くと、冬は全員スノーボードをやっている、またはやったことがあるそうだ。
社内の人間に限ったことではない。 ほとんどの人は12月から2〜3月にかけてスキー・スノボーをやることが当たり前のように聞こえてくる。 僕のようにもはや旧い世代のご同輩も今から20〜25年くらい前、時代はバブル期、「私をスキーに連れてって」という映画が空前のブレイクをして若い男女は皆こぞってスキーに行っていた。 あの映画に出ていたセリカのGT-fourがたまらなくカッコイイと思った輩も多いことだと思う。 僕もその一人だ。 その後、街行くクルマはヘビーな佇まいの4WD車が多くなっていき、その頃からスポーツカーの数がみるみる減っていった。 僕は自他共に認めるかなりのミーハーだが、意外にも(と人から言われる)ウィンタースポーツに関しては全く疎い。 大学生の頃は雪山ではなく、サーフィンに明け暮れていた。 基本的に寒いのは大嫌いだが波乗りだけは別腹で、真冬でも板を積んで海に入りに行った。 社会に出て間もなく大きな事故に遭い、右足を悪くした。 海の中はあまり足に荷重をかけて負担にならないのでリハビリを兼ねてサーフィンは続けていた。 だが、仲間達は流行に乗って冬になると海から雪山へとシフトしていった。 ミーハーな僕としては気持ち的には「もうスキーっきゃないでしょう!」ってノリになるはずだったが事故で骨盤を骨折し、坐骨神経をつぶして右足の感覚が麻痺していた当時、スキー・スケートなんて絶対にやってはならない・・という以前に出来るはずもないスポーツだった。 結果として僕は冬になると仲間はずれ同然に友達同士が盛り上がるスキーの話題についていけなくなっていた。 しかし、こればかりはもう諦めるしかないのだ。 だが、それを振り切ろうと一人で海に入りに行っても気持ちが付いていかない。 当時付き合っていた彼女たちも冬はスキーをやるのが当たり前で、早朝の極寒の砂浜でじっと待っていてくれる娘も次第に居なくなり、そのうち海に入らなくなっていた。 その頃から「独り遊び」をするようになり、大型バイクに乗り始めた。 結局バイクは仲間がどんどん出来て独りで走るより連んで走る楽しさが勝ってしまった。 もう僕の中ではウィンタースポーツは一生縁の無いものだと思っていたのだった。 今から5年前に今のカミさんと付き合い始めた。 僕のAlfaRomeo好きに関心を示し、彼女なりに少しずつイタ車というものに興味を持ち、理解をするようになっていった。 彼女は世間一般と同じく冬はスキー・スノボーをやっていた。 「趣味は?」と改まって聞けば「旅行とスキー」と答える程度だ。 付き合い始めていつでもどこでも二人一緒が当たり前になってきた。 ALFAで出かける時はいつも横に乗っていた。 そして冬が来る。 僕の足のことは当然知っているが、彼女にしてみれば冬が来ればスキーに行きたくなるのは当然だが僕と一緒に行くことは不可能だ。 だから僕も彼女には「友達と行ってこい」と行って空港やバス停までは送るがその先は別行動。 彼女がゲレンデで滑ってる日の夜は都内でグラス片手に大暴れが定番だった。 いよいよ二人で暮らすことになり、その引越しの時にある転機がやってきた。 自分で荷物を運ぶのでレンタカーでトラックを借りた。 その時のレンタカー屋がキャンペーンでやっていた懸賞に応募させられたにだが、数日後にそれが当選したという通知が届いた。 開けて見るとそれは湯沢のスキーリゾートの1泊ペア宿泊券だったのだ。 NASPA・ホテルオークラ・・・それなりにイイところだとすぐわかったが問題はここがスキー場隣接のリゾートということだ。 カミさんは大喜び!しかし僕は心中複雑。 とりあえずせっかくだから行くだけ行こうということでカミさんはスキー道具一式をクルマに積んだ。 大ケガして延べ1年半も入院して2回手術もしたけれど、あれから25年も経っている。 社会復帰当時から数年はクルマの運転も左足でアクセルを踏んでいたが、今ではマニュアル車にも普通に乗っている。 少しだけ感覚がおかしいが、他人がみたら絶対にわからないし、ふざけてだったら走ることもできる。 何か少しだけ挑戦したい気持ちにもなって、これも何かの縁だと思い、40歳をとうに過ぎてから生まれて初めてスキーに挑戦することにした。 防寒具だけ買ってウェアは弟から借り、もちろん板やブーツはスキー場でレンタルだ。 今でも忘れた頃に急に右足首の力が抜けてくじいてしまうことが時たまあるのでとにかく右足のことが怖かった。 カミさんは趣味というからにはスキーは達者なのだろうが、僕に教えるとなると別問題。 絶対にケンカになると確信した僕はホテルでスキー教室なるものを申し込んだ。 当然ながら初心者コース! カッコつけてる場合じゃない!マンツーマンで基本から習うのだ。 カミさんには僕を気にせず自由に滑ってくれと言い、生まれて初めてスキー板を履いて雪の上を歩いたのだった。 2日間、付きっきりで指導をうけたのでヘナチョコながらもなんとか「滑る」ことができたが、予想通り右足は痛くて悲鳴を上げ、帰りは運転すらできなかった。 おそらく庇いすぎたのだろう? その翌年、けっきょく僕はスキーには行かず、カミさんが友達と北海道に滑りにいっている間に例によってグラス片手に大暴れしていたのだった。 そして昨年・・・ 「もう1回、挑戦してみない?」とカミさんに言われた。 「道具が無い」とか「前に行った高級リゾートで一泊じゃなきゃイヤだ」なんてゴネていたら東京ドームで行われるスキー用品のバーゲン会場に連れていかれた。 まだやるかどうかもわからないのにウェアを試着させられ、「おっ?けっこうキマってるじゃん」と気を許した隙にそのウェア一式がお買い上げとなり、そうなった以上はもう行くしかないところまで追い込まれた。 そして昨年の今頃・・・ 前回行った湯沢のNASPAご一泊が予約され、いよいよ逃げ場がなくなった。 前日までの予報ではけっこう吹雪らしい・・・気が重い。 それよりも道中のクルマが問題だ。 普通なら4WDのALFA164Q4があるのだから何も問題はないはずなのに、僕はQ4を雪の中で走らせたくなかった。 で、当時もう1台のFIAT PANDAでいこうとするが、周りからは「絶対やめろ」と止められる。 簡単に装着できるチェーンは持っていたがタイヤはノーマルのままだった。 仕事が忙しくて前日までタイヤ交換もできなかった。 長距離を走るから一応オイルだけは換えようとブレスに行くとここでもPANDAでいく事を反対され、挙句には社長の加藤さんが自分のシボレー・サバーバンを貸してくれるとまで言ってくれたのだが、結局はシャコタンのPANDAで行くことにする。 何せ何もかも準備不測でそのままPANDAで強行的に湯沢に向かってしまった。 平日だったからけっこう順調で、晴れていたから快適で、昼前にはホテルに着いた。 さっそく新しい買ったばかりのウェアに着替え、僕はといえば以前同様、スキー教室を申し込みに行く。 以前の先生は僕より年配でいかにもベテランで理論的に教えてくれる人だったが、今回の先生は若いチャラチャラした感じの小僧だった。 「うわぁ〜ハズレかぁ・・」テンションが下る。 「大丈〜夫っすよ、じゃぁいきますよぉ〜」ってな感じでどんどん先に行ってしまう。 いきなりリフトに乗せられて、もう絶対に引き返せない。 こっちは頂上に着く以前にリフトから降りられるかすら心配なのだ。 しかし、意外にもこの小僧先生、理屈は教えてくれないが、話をしながら勝手に身体が動いてくれるような導き方をしてくれていた。 以前の先生は脳を使って覚えたような感覚だったがこの小僧先生は足のつま先や膝や腰が勝手に覚えていくような感覚なのだ。 半ば強引に「中級コース」なる更なる山奥までリフトに載せられどんどん先に滑っていく。 「おいっ!待ってくれ〜〜」叫んでも無視・・・ケラケラ笑いながらサ〜っと引き離したかと思えばクルリと引き返してきて「イイデスヨ〜その調子〜」とチャラチャラ励ましたり・・・気がつけば自力で下まで滑っていたりするのである。 昔、仲間からはよく「スキーは初めてやって楽しければ絶対にハマる」「楽しくなければ二度とやりたくなくなる」と言われたのを思い出した。 雪山では全く無力の僕は2回目のスキーで滑る原理を身体が覚えた気がした。 しかし・・・ その帰り道・・・充実感に満ちてPANDAで帰路に向かい、関越自動車道に乗って長いトンネルに向けて坂道を上り続けていたら、だんだんパワーというか?駆動力が落ちて焦げ臭くなってきた。 トンネル手前のチェーン着脱場までなんとかたどり着いたけどそのまま御臨終となった。 ・・・だから今、PUNTOがいるのだ スキーにいくと色々起きる そしてあっという間に1年が経つ。 世間は不景気だが僕の周りは優雅な人が多く、海外にゴルフしにいった人もいれば倉敷でハッスルした人もいる。 我家の正月は結局ほとんど親類用事で酒席ばかりで終わってしまった。 すると予想通りカミさんから提案が出る。 「今年も頑張ってスキーやろうよ」 以前とちがって気持ち的には行く気にはなっている。 昨年はウェアは買ったが板やブーツは相変わらずホテルのレンタルだった。 「道具をきちんとしたものを使えばもっと滑りやすいし、足も痛くならないよ」と言われ、ならばこの際、一式買おうということになった。 それにしてもゴルフクラブと一緒で数あるスキー板からどれを選べばいいのかなんて僕にもカミさんにも全くわからない。 ただ、神田・小川町のスポーツ店街にいくと豊富な種類から安く買い物ができると聞いていたのでとりあえず行ってみることにしたのだった。 前置きだけでずいぶん長くなっちゃったから今日のブログはこの辺で・・・ 続きはまた明日! |
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